“うっかり”が多い私が、自分を責めずに暮らすためにしていること

また忘れてしまった。しかも、自分にとって大切にしていたことだった。

気づいた瞬間に、胸の奥がひやっとして、そしてズーンと落ち込む。

以前の私は、それだけで一日がだめになるくらい、自分を責めていました。

でも最近、少しずつその感覚が変わってきたんです。

私が自分の“うっかり”と、どう向き合うようになったのか──
そんな話を、今日は書いてみようと思います。

頭の中がいつも“次のこと”でいっぱい

私は昔から、頭の中が忙しい人間です。

明日の予定、先に準備しておくべきこと、これから起こるかもしれない心配ごと…。
気がつくと、常に何かを考えている状態になっていて、「今ここ」に意識が向いていないことがよくあります。

そしてふと現実に戻ったとき、

  • 「あれ?買い物メモしたっけ?」
  • 「あの連絡まだ返してなかった」
  • 「しまった、約束すっぽかした…」

と、大事なことをうっかり忘れていたことに気づくのです。

思考や感情が自動的に浮かんでくる様子をエスカレーターで表現したイラスト

(エスカレーターに乗っているかのごとく、次から次へと思考や感情がやってくるのです…)

他にも『あの人にどう思われたかな』とか、『あれって私のせい?』みたいな考えが知らないうちに登ってくるんですよね。

小さなうっかりが、自分を刺すこともある

忘れてしまうのは、些細なことだけとは限りません。
むしろ、自分にとって大事なことほどスコーンと抜けてしまうことがあります。

そのとき、「あ、またやってしまった」と
深く落ち込み、自分にがっかりしてしまう。
「私はダメな人間だ」という思考がスッと入り込んでくるのです。

ずっと続く“思考の会議”と自動思考

あとから冷静になると、「あれは考えすぎていたせいだ」と気づくこともあります。
でもその瞬間には、ただただ思考に飲み込まれてしまう。

こうした無意識の思考の流れは、心理学では「自動思考」と呼ばれるものに近いようです。
思っているというより、考えが勝手に流れ出てくる感じ

この“脳のBGM”に支配されると、目の前のことが見えにくくなります。
その結果、大事な約束ややるべきこともスルッと抜け落ちてしまうのです。

「気づいて、戻る」ための小さな習慣

そんな私が取り入れたのが、“呼吸に意識を向ける”という習慣です。

いわゆる瞑想というものですが、
特別なものではなく、ただ座って、呼吸を感じるだけのシンプルな時間。

最初は正直「これ意味あるのかな?」と思っていました。
でも、あるとき気づいたんです。

これは、思考を止める練習じゃない。
考えている自分に気づく練習なんだと。

「また考えてたな」に気づけるだけで、心がちょっとラクになる

実際にやってみると、
「また明日の予定のこと考えてたな」
「さっきの会話、何度も再生してるな」
と、思考の“クセ”に気づく瞬間が出てきました。

そして気づいたら、また呼吸に意識を戻す。
たったそれだけのことですが、自動思考に気づける回数が、少しずつ増えてきた気がしています。

……といっても、「呼吸に意識を向けるってどういうこと?」と感じる方もいるかもしれません。

私がやっているのは、とてもシンプルな方法です。
鼻の穴の出口付近に注意を向け続けるだけ。
息を吸うときは冷たくて、吐くときは生暖かい。

別に深く呼吸する必要はなくて、
「冷たいなあ」「生暖かいなあ」と感じ続けるだけです。

金魚鉢の中の金魚をじっと見つめるように、
動物園で動物をただ見ているように、
自分の鼻の出入り口をただ観察する──それだけ。

……でもしっかり、自動思考はやってくるんですけどね(笑)

忘れてしまうのは人間だから。私は、外に頼るようにしている

それでもやっぱり、人間は忘れる生き物です。

だから最近の私は、“忘れてもいい仕組み”を外側に作るようにしています。

たとえば、アレクサのリマインダー機能

声で「明日の朝○○を思い出させて」と頼むだけで、
忘れていたことをそっと教えてくれる。

それだけでも、自分を責める前に立ち止まれる小さな支えになってくれるんですよね。

🔗 詳しくはこちらの記事で紹介しています:
アレクサのリマインダーで、ちゃんと寝るための習慣ができた話

自分の「うっかり」とうまくつきあうために

私は完璧な人間じゃないし、たぶんこれからも忘れることはあると思います。

でも、忘れたときに「私はダメだ」とは思わなくなった。

その変化は、日々の小さな習慣の積み重ねから生まれたものです。

  • 思考の渋滞をほどくために、“気づく時間”を持つこと
  • 現実の抜け落ちには、“仕組みでフォロー”すること

そんなふうに、「今の私」をちょっとだけ扱いやすくする工夫を続けていきたいと思っています。

コメント