なぜこのブログを始めようと思ったのか?
こんにちは。
「Shanti のおうちで台湾ご飯」に来てくださってありがとうございます。
皆さんは台湾料理、と聞くと何を思い浮かべますか?私はあるレストランを思い出します。
台湾料理との出会い──母が見つけた小さなレストラン
今から30年ほど前、私はまだ結婚前で、妹と母の3人で暮らしていました。
当時、住み慣れた東京から郊外の一戸建てに引っ越したばかり。近所のこともよくわからないまま、新しい環境に少し戸惑いながらも、アクティブな母はよく散歩をしていました。
ある日、そんな母が満面の笑みで帰ってきて、「すっごくおいしくていいところを見つけたよ!今度行こう!」と報告してきたのです。
それは街角にある、小さな台湾小皿料理のレストラン。
後日、母と妹と私の3人でそのお店を訪れました。
メニューに並んでいたのは、見たこともない料理ばかり。小さな皿に盛られたおかず、香ばしく煮込まれた肉料理、スープや麺……。どれも食べたことのない味なのに、どこかホッとするような美味しさ。
「これは何? どうやって作るんだろう?」
そんな興味がわいてきたのが、私と台湾料理の最初の出会いでした。
再び台湾料理に惹かれるきっかけ──息子の台湾旅行
それから時が流れ、仕事や子育てに追われる日々が続き、台湾料理のことは日常から少し遠ざかっていました。
しかし最近、ある出来事がきっかけで再びその魅力に引き込まれたのです。
それは息子が台湾旅行に行った際、お土産に一冊の台湾料理のレシピ本を買ってきてくれました。
ページをめくると、そこには麺類ご飯もの、スープやおかず系からスイーツまで、なんとも美味しそうな料理たちが並んでいました。そして30年前に通っていた台湾小皿料理のレストランとともに当時の様々な記憶がよみがえってきました!
それでもあまりに美味しそうな写真に、思い出よりもだんだんと料理自体に興味が移り、
「これは日本で作れるのかな?」
「どんな調味料を使っているんだろう?」
といった興味が尽きず、「もしかしたら私にも作れるかもしれない」と思うようになりました。
どうしてももっと内容を詳しく知りたくなって、私はこのレシピ本を訳しながら、知っている料理名を探したり、聞いたことのある調味料に注目したりして読み進めました。
そして、読めば読むほど「私も作ってみたい!調味料とか材料も工夫すればいけるかも」との思いは強くなり、ついに椅子から立ち上がってスーパーに自転車で走っていったのです。
このブログで発信したいこと
本を読んでいて思ったのは、「台湾料理はシンプルな家庭料理から本格的なものまで幅広く、どの料理も奥深い味わいがあり、穏やかな味付けは日本人にも美味しく感じられる」ということです。
実際、現地で料理を食べまくってきた食いしん坊の息子も、「確かに味が穏やかだったけど、どれも美味しかった」と言っていました。
ただ、日本ではまだあまり馴染みのない調味料や食材もあり、「このままの材料で作るのは難しそう」と思うレシピも正直沢山ありました。
そこでこのブログでは、単なるレシピ紹介にとどまらず、台湾料理の背景や文化、日本では手に入りづらい調味料や材料の代替法も一緒に紹介していきたいと思います。そして、各レシピ、必ず自分で作った感想を味だけでなく、調理の間に感じたことも交えてご紹介していきます。
少しだけ、わたしのこと。
実は数年前、心と身体のバランスを崩し、しばらくゆっくり休む時間を過ごしていました。
入院こそしませんでしたが、料理をする気力もなく幼い子供を連れて外食しかできない時期もありました。それでも少しずつ生活を取り戻す中で、台所に立つ時間がわたしを癒してくれるようになりました。
小さな子供に手作りの料理を食べさせてあげられなかった、そんな負い目を感じながら過ごした日々ですが、やっと料理をできるようになってから数年。「これ美味しいね!今度また食べたい」という息子の声を聞いて本当に嬉しかったのを覚えています。
それ以来、家族の「美味しい」の声が聞きたい一心でキッチンに立ってきました。もちろん仕事をしている身ですから、手の込んだ献立ではなく簡単なものが中心でしたが、休日を利用してお出汁をとったり、家で事務作業の日は煮込み料理を仕込むといった工夫もしていました。
レシピもイタリアン、中華、そしてインドやタイなどのエスニック料理も好きで、よく作っていますし、外食でこういったレストランに入ると「どうやって作るんだ?」とアンテナ立ちまくりです。
今となってはこうして毎日楽しく料理を作りながら生活をしていますが、心身の不調から抜けだし、動けるようになってしばらくは様々な心理学、哲学の本を読み、ヨガやマインドフルネスを行うことで心の安定を得る方法を身につけることに専念した時期もありました。
ですので、このブログを通じて、食べること・作ることの楽しさに加えて、心にやさしい時間も共有できたらいいなと思っています。
「こころ」についてはあたまに浮かんだことを綴る「つぶやき帖」という小さなコーナーもあります。
ときには立ち止まって、自分の声に耳をすませるきっかけになれたらうれしいです。
最後に…
30年前、母と一緒に食べた台湾小皿料理。
そして、息子がくれたレシピ本をきっかけに、再び惹かれた台湾の食文化。
このブログは、そんな「食を通じたつながり」を大切にしながら、台湾料理の魅力を伝える場にしていきます。
「台湾料理を食べてみたい」「作ってみたい」と思っている方に、少しでもお役に立てる情報を届けられたらうれしいです。
まずは、日本でも人気の台湾料理のレシピを本場台湾の料理本から翻訳してアップしていく予定なので、お楽しみに!
これから、一緒に台湾料理を楽しんでいきましょう。
コメント